介護施設の厨房・冷蔵庫を停電時に動かす非常用電源の考え方

設備別の非常用電源

介護施設の厨房・冷蔵庫を停電時に動かす非常用電源の考え方

停電時の食事提供は、平常時と同じ厨房を動かすことが目的ではありません。冷蔵・冷凍が必要なものを守り、非常食や簡易調理へ切り替え、限られた電力を生命・健康に関わる設備と分け合う設計が必要です。

最終確認:2026年9月15日
本ページは公開情報を整理した編集記事です。設備仕様、適合、工事、保守、価格は施設と機器ごとに確認してください。

最初に確認すること

厚生労働省の自然災害BCPガイドラインは、自家発電機がある場合、設置場所と稼働方法、燃料の確保策、カバーできる時間と範囲を確認し、使う設備に優先順位を付けるよう示しています。

確認項目施設で起こること確認する資料・条件
食数と期間入所者、職員、地域受入れを含む食数を決める1食・1日・3日で必要な業務
保冷扉の開閉、庫内温度、周囲温度で保持時間が変わる温度記録と廃棄判断
調理IH、炊飯器、スチコン等は大きな電力を使う同時使用を避ける運用
燃料代替LPガス、カセットコンロ等は換気・火災対策が必要使用場所、保管、消防上の確認

設備を一つずつ確認する

「非常用電源あり」という設備一覧だけでは判断できません。停電時に動かす設備を、回路、電圧、出力、運転時間、代替策まで分けます。

設備・業務停電時の役割確認すること
冷蔵庫・冷凍庫圧縮機の起動電流と運転サイクル相数、電圧、最大電流、台数
薬品・経腸栄養温度逸脱が健康へ影響専用小型電源、温度計、移送先
炊飯器・IH短時間に大電力を使用使用時間をずらす、食数を縮小
給水・排水調理・洗浄に必要給水ポンプと排水側電源
換気・排気加熱調理時に必要換気扇、フード、給気の電源

よくある不足と相談先

よくある不足改善の方向相談先の例
厨房全体の定格を合計する停電時メニューと時間帯で実使用負荷を作る給食会社、厨房設備会社
冷蔵庫の運転電力だけを見る起動電流と台数の同時起動を確認メーカー、電気工事会社
非常食があっても水と加熱手段がない必要水量と燃料をセットで備蓄防災食品・燃料会社
停電時の衛生管理が決まっていない温度記録、廃棄、手洗い、食器代替を決める衛生管理・給食事業者

製品を選ぶ前に現場条件を渡す

会社へは施設名や予算だけでなく、銘板写真、単線結線図、非常用分電盤、過去の点検記録、停電時に動かす設備一覧を渡します。同じ条件で複数社へ見積もりを依頼すると比較しやすくなります。

発電機・産業用蓄電池・UPSを役割で選ぶ

選択肢使い方確認すること
常設発電機大きな出力と長時間運転を組みやすい燃料、排気、騒音、始動・切替、保守
産業用蓄電池自動切替や三相負荷、太陽光連携に対応する製品がある実効容量、停電時出力、特定負荷、消防との協議
UPS瞬断を避け、発電機・蓄電池が給電するまでをつなぐ対応機器、電池時間、劣化、交換
ポータブル電源小規模な単相機器を個別に支える定格・瞬間出力、容量、充電、安全な保管
代替運用電気を使わない方法で必要容量を減らす手作業、備蓄、職員配置、安全性

一種類に統一する必要はありません。停止できない機器はUPS、長時間・大出力は発電機や産業用蓄電池、個別機器はポータブル電源というように組み合わせます。

設備の条件を介護BCPと訓練へ反映する

BCPには設備名だけでなく、誰が、いつ、どの順序で確認・操作し、使えない場合にどう切り替えるかを記載します。発電機が起動しても対象機器が動かないことがあるため、停電・復電を想定した訓練が必要です。

  1. 停電を確認する担当者
  2. 非常用電源の起動・切替確認
  3. 優先設備の起動順序
  4. 同時使用を禁止する設備
  5. 残量・燃料の確認時刻
  6. 故障・警報時の連絡先
  7. 代替手段へ切り替える条件
  8. 利用者を移送する条件
  9. 復電後の設備確認
  10. 訓練後の見直し担当

相談・見積もり前に確認する24項目

  1. 停電中も継続する業務
  2. 停止できる業務と再開条件
  3. 対象設備のメーカー・型式
  4. 銘板の相数・電圧・周波数
  5. 定格・最大消費電力
  6. 起動電流・起動方式
  7. 同時に使う設備
  8. 使用する時間帯と回数
  9. 必要な連続運転時間
  10. 停止を許容できる時間
  11. 内蔵電池とUPSの時間
  12. 既設発電機の用途と容量
  13. 非常用分電盤の接続先
  14. 停電時の切替方法と時間
  15. 復電後の自動復帰
  16. 燃料・蓄電残量の確認
  17. 設置場所の浸水・地震対策
  18. 点検・保守の担当会社
  19. 故障時の代替手段
  20. 休日夜間の連絡先
  21. 停電を想定した実機訓練
  22. 訓練結果の記録
  23. 見積書の工事・保守範囲
  24. 導入から更新までの総費用

施設の条件を企業へ伝えて比較する

本ページは、介護施設が必要条件を整理し、製品・工事・保守を提供する企業と具体的な相談を始めるためのものです。各社には、公開情報だけで判断できない次の内容の提示のご協力をお願いします。

企業の種類確認・提案を求める内容
厨房設備・冷凍冷蔵会社機器仕様、保冷、再起動
発電機・蓄電池会社起動電力と時間帯別負荷
LPガス・燃料会社簡易調理と災害時供給
非常食・給食会社電気と水を抑えた献立

企業から提供された仕様・価格・対応地域・事例は、出典と確認日を示して掲載します。

出典・掲載・広告について

本ページは2026年9月15日に確認した公的資料をもとに作成しています。法令、ガイドライン、製品仕様は変更される場合があります。

製品・施工・保守情報を募集しています

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