非常用発電機の点検・保守費用|介護施設が確認する契約内容
介護施設・事業所の既設非常用電源
非常用発電機の点検・保守費用|介護施設が確認する契約内容
非常用発電機の見積額は、点検の種類、発電機の容量、設置場所、負荷試験の方法、交換部品によって変わります。金額に必要な作業が含まれているかご確認ください。。
本ページでは、法定点検、負荷運転・内部観察、メーカー推奨整備、修理を分け、介護施設が見積書と保守契約で確認するべき内容を説明しています。
点検・保守費用は作業内容を分けて考える
「発電機の点検」という名称でも、見積書に含まれる作業は同じではありません。まず、何を確認する費用なのかを分類します。
| 区分 | 主な内容 | 費用比較で確認する点 |
|---|---|---|
| 法令に基づく点検 | 消防法、電気事業法、建築基準法など、設備の用途や規模に応じた点検 | 対象法令、点検周期、実施資格、点検票・報告書、行政への報告範囲 |
| 負荷運転・内部観察 | 発電機の運転性能を負荷運転または内部観察等で確認 | 実負荷・模擬負荷の別、負荷率、試験時間、停電の有無、測定記録、消防点検との関係 |
| 予防的な保全策 | 確認項目と、メーカーが指定する交換期限までの消耗品交換など | 対象部品、交換時期、部品代・作業費、記録書類、負荷運転等の周期延長条件 |
| メーカー推奨整備 | エンジンオイル、冷却水、フィルター、ベルト、始動用蓄電池などの点検・交換 | メーカー・型式・経過年数に対応した点検区分、交換部品、保証 |
| 故障修理・オーバーホール | 不具合診断、部品交換、分解整備、制御盤や燃料・冷却系統の修理 | 調査費、部品供給、修理上限、追加見積もり、修理後の試験 |
| 緊急対応 | 警報、始動不能、燃料・冷却水漏れなどへの出張対応 | 受付時間、到着目安、基本料金、時間外料金、部品代、対応地域 |
法定点検を受けていても、BCPに必要な電力を確認できているとは限らない
消防用設備の非常電源として必要な点検と、介護業務に必要な空調、給水、通信、厨房、医療的ケア機器などへの給電確認は目的が異なります。既設発電機がどの回路につながり、何を何時間動かせるかは別に確認します。
公開されている点検・負荷試験費用の例
ビューローベリタスジャパンは、非常用発電機の定期点検費用について、容量や設置場所などにより変動し、15万~50万円程度を目安として紹介しています。ただし、この金額だけでは点検範囲や交換部品の有無を判断できません。
負荷試験の料金を公開している事業者では、発電機容量ごとに基本料金を設定している例があります。
| 発電機容量 | エフ・ピイ・システムの公開料金 | 公開料金に含むと記載された項目 |
|---|---|---|
| 40kVAまで | 98,000円(税別) | 負荷試験費用、出張交通費、報告書作成費、諸経費 |
| 80kVAまで | 113,000円(税別) | |
| 120kVAまで | 128,000円(税別) | |
| 200kVAまで | 148,000円(税別) | |
| 300kVAまで | 178,000円(税別・参考価格) | |
| 400kVAまで | 208,000円(税別・参考価格) | |
| 500kVAまで | 248,000円(税別・参考価格) |
2026年9月13日に公式サイトで確認した公開料金です。200kVAを超える設備は現地調査が必要と案内されています。キャンペーン、現場条件、対応地域等により実際の見積額は変わります。
公開料金をそのまま相場と考えない
上表は負荷試験の公開例であり、年間の法定点検、内部観察、消耗品交換、故障修理、緊急対応をすべて含む保守契約の価格ではありません。複数社を比べるときは、同じ容量だけでなく、次の費用が含まれているかを確認します。
- 現地調査・事前打ち合わせ
- 点検・測定作業
- 模擬負荷試験機とケーブル
- 機材の搬入・搬出
- 交通費・出張費
- 報告書・写真・測定記録
- 消防設備点検業者との調整
- 停電・復電作業
- 警備・安全管理・立会い
- 消耗品・交換部品
- 廃油・廃部品の処分
- 夜間・休日作業
保守契約で確認する内容
年間契約が単発点検より有利とは限りません。点検漏れを防ぎ、異常時の相談先を固定できる一方、契約範囲外の作業は追加費用になります。
| 契約項目 | 確認する内容 | 見落とした場合に起こること |
|---|---|---|
| 点検回数と点検区分 | 月次、6か月、年次、メーカー区分のどこまで含むか | 必要な点検が別契約になり、年間費用が想定より増える |
| 負荷運転・内部観察 | 契約内か別料金か、実施年、試験方式、予防的保全策との関係 | 総合点検を受けても運転性能確認の条件を満たしていない |
| 消耗品交換 | 部品代と交換工賃、交換基準、メーカー純正品の扱い | 基本料金は安くても、交換時の追加費用が大きくなる |
| 故障・緊急対応 | 24時間受付、出張範囲、時間外料金、復旧までの代替策 | 警報や始動不能が起きても、点検会社が修理に対応できない |
| 報告書 | 点検票、測定値、写真、不良箇所、是正提案、部品交換履歴 | 次回点検や更新判断、運営指導・監査時の説明に使えない |
| 契約期間と解約 | 自動更新、解約期限、中途解約、価格改定、設備更新時の扱い | 更新工事後も旧設備の契約が残る |
点検結果は「正常・不良」だけで受け取らない
測定値、不良箇所、応急措置、交換推奨時期、次回までに必要な対応を記録で受け取ります。経年変化を追える記録があれば、修理を続けるか更新するかの判断材料になります。
介護施設のBCPで点検後に確認すること
実際に給電される設備を確認する
発電機の始動確認だけでは、停電時に必要な設備が動くか分かりません。給電回路、切替方法、同時に使える設備、起動時に必要な電力を確認します。
燃料で運転できる時間を確認する
燃料タンクの容量だけでなく、実際の負荷での燃料消費量、補給開始の基準、災害時の供給先を確認します。また、点検時に燃料の量と劣化、漏れの有無も確認します。
故障時の代替手段を決める
修理部品の到着まで時間がかかる場合に備え、仮設発電機、ポータブル電源、利用者の移送、業務縮小の判断基準をBCPに記載します。
職員が行う日常確認を決める
専門業者の点検の間も、警報表示、燃料量、漏れ、異音、周囲の障害物などを施設側でも確認します。異常時の連絡先と、誰が連絡するかを明確にします。
見積もりを依頼する前に確認する16項目
複数社を同じ条件で比較するため、次の項目を確認しておきましょう。
- 発電機のメーカー・型式・製造年
- 定格出力・電圧・相数
- 消防設備用かBCP用か
- 設置場所と搬入経路
- 過去の点検票・修理履歴
- 現在の警報・不具合
- 依頼する点検の根拠法令
- 負荷運転・内部観察の実施履歴
- 予防的保全策の実施状況
- 交換期限が近い消耗品
- 見積額に含まれる作業
- 報告書と測定記録の内容
- 不良発見時の追加見積もり
- 緊急対応の時間・地域・料金
- 契約期間・更新・解約条件
- 停電時に継続する業務と設備
出典・掲載・広告について
法令上必要な点検は、発電機の用途、建物、設備規模などで異なります。本ページだけで判断せず、所轄消防署、電気主任技術者、建築設備の担当者、専門業者へ確認してください。
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